「排気ガスサークル」は不思議キャラ達と異世界で大切なモノを探すRPG

レビュー

今回紹介する作品は「DONZU」様が制作されたフリーゲーム「排気ガスサークル」です。

『乗車券があれば誰かが迎えに来るらしい』
『強く願うモノが乗車券になり、それを持つ者がこの駅にいると、夢の先へと案内してくれる列車が停まるらしい』

というウワサのある、投身身投げの相次ぐ駅から物語が始まります。

ホラー要素を感じがちだが…

始まり方もそうですが、絵柄やゲームの雰囲気からホラー要素を感じる方もいるかもしれません。

しかし、内容は異世界からの脱出を目指すほぼ一本道のRPGと言えるのでご安心ください。

どちらかというとキャラクターの雰囲気よりも「仮面」や「」を交えた不思議な世界観や、「人とはなんぞや?」と哲学的です。

このような要素が取り入れられた内容に戸惑う人の方がいるかもしれませんね。

しかし、1週3~4時間のプレイ時間の中で、キャラクターの会話などを見続けていると内容の難しさ以上に楽しさを感じることや、話の続きを知りたくなる方が多いようです。

なので、個性的なキャラクターやストーリーが好きになる方もいる程、ハマる方はとことん楽しめるゲームだと思います。

不思議な登場人物と崩壊していく世界のギャップ

主人公が迷い込んだ世界は「主」と呼ばれる指導者的存在を失い、「ヒヨス」という破壊者によって世界の崩壊が進行しているポストアポカリプス的な場所でした。

そんな世界観の登場人物達は、海外絵本チックな不気味さやユーモラスを感じる要素を含んでいます。

なので、最初のうちはコワめな印象を受けるキャラクター達も、ストーリーが進む内に段々と親しみが持てるようになってくるのが面白いところです。

また、「何が正しいのか?」、「何が必要なのか?」といった様々な選択をしていく内に、キャラクター達に様々な影響が出てくるのでそこも魅力と言えるでしょう。

なぜなら、公式よりフラグ別の会話や出現する敵の変化が盛り込まれているとの話があるため、選択肢によっては同じストーリーでも少し違う物語として捉えることもできます。

ちなみに、ゲーム的に言えば主人公にも影響を与える選択肢が多いので、適当に選んだらバッドエンドになることもあるので注意しましょう。

もう一つ、主人公とパートナー(影)の名前を決められるのも、ハマりやすい点として大きく影響しているかもしれません。

このゲームでは自分の代わりに影が戦ってくれるのですが、装備する仮面を変えることで外見と能力が変わります。

その仮面を手に入れるたびに最初はカタコトの口調だったパートナーが徐々にハッキリと話すようになるのです。

頼もしい存在へと成長していく影と同時に主人公の成長も感じることができるのが実に「王道RPG」めいていると私は感じました。

また、ゲーム中に影と会話することができる要素があるのですが、段々と重くなっていくストーリーの中で癒しを与えてくれることや、ずっと味方でいてくれることがありがたく感じることもあるでしょう。

世界の崩壊が進んでいく暗いストーリーなので相応の展開があるのは仕方ありませんが、だからこそ魅力的なキャラクター達に一喜一憂できるのだと思います。

このゲームをする方には終わりが近づいている世界でキャラクター達がどう立ち向かっていき、どのような終わり方をするのかを、ドキドキしながらプレイしていただくのも楽しみ方の一つです。

主人公は「願い」を叶えるため自ら「選択」をしていく

改めて、このゲームでは主人公が手に入れる「仮面」が乗車券や装備となり、影の姿を変えつつ違うエリアを探索しながら現実世界へ帰る「乗車券」を探していくことになります。

この「仮面」は敵との戦いを経て手に入れることもありますし、誰かから託されることもあるので、手に入れる過程で経験する出会いや別れが印象に残る方も多いようです。

私も最初はパワ-アップアイテムの一つ程度でしか考えていませんでしたが、話の展開によってはとても大切な「乗車券」として主人公を導いてくれるので、驚きや納得など様々な思いを「仮面」に感じるとは思いませんでした。

しかし、このゲームで重要なのは自分で「選択肢」を選ぶことだと思っています。

例えば、中々話をしない人に対して「話しかける」/「話すまで待つ」のどちらの対応をするでしょうか?

他にも、何かを重要なものを受け取ってほしいと言われて、あなたは受け取ることができるでしょうか?

この選択肢のように何度も「選ぶ」ことで、自分の「願い」を叶えるために主人公は前進していきます。

選択肢にはポイントがあり、その合計によってエンディングが3種類に分かれるのですが、その結果がどのようなものであっても「願い」を叶えたということになるのでしょう。

ただし、各エンディングを見た後だと、何が主人公にとっての幸せだったのかを考えてしまうかもしれません。中には現実世界に帰ってこない方が良かったのではと思う方もいると思います。

いずれにせよ、プレイヤーの選択によって主人公の「願い」が叶えられるため、自分が選んだ結末を最後まで見てほしいゲームであり、他の選択肢も是非見てほしいと思えるゲームです。

最後に


このゲームの内容は捉え方が難しいと言われていますが、全ては「自分(主人公)」につながっています。

なので、キャラクター達もエンディングも皆「自分」にとって関係のあるもの・大切なものであると覚えておけば内容が理解しやすいかもしれません。

ちなみに、公開している「DOUZU」様より、

ストーリーの内容やキャラの解説を行っていないため、皆様の思う『排気ガスサークル』をお楽しみください。」(公式文の簡約)

とありましたので、より内容を理解したい方は前日談の小説を読んでいただくなど、自分なりに「排気ガスサークル」を楽しんでいただけたらと思います。

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